それでも君は笑っていて
01
「佐堂ぉー、佐堂緋依ー」
「はい」
私は目立たない。
誰かの目に付くような、魅力もオーラもない。
地毛なのに茶色の髪のせいで、なんとなく距離を置かれている気がする。
それは高校が進学校だからなのか、
もしくは、
だだ純粋に私に近づきたくない。
ほとんどが後者だと思う。
地毛が茶色であるから近づき難い、
そう思いたい。
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