それでも君は笑っていて



「佐藤くん…ねえ、佐藤くっ」




佐藤くんの身体を揺さぶる手を掴まれた。





あまりに唐突すぎて、言葉を失う。





「起きてんじゃん」、「なんで掴むの」、





そんないろんなことを考えすぎて。





「起きてるなら授業をまともに受けて?」




そう小声で呟き、黒板の方を向こうとするけど、




掴まれた腕は離されそうにない。




「佐藤く…」





もう一度佐藤くんの方を見ると、完全に夢の中だった。



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