iNG 現在進行形の恋【濃縮版】
「こういうこと。莉緒は俺のモノだから。諦めろ」


私は坂本君の顔も見れずに神島仁に必死にしがみつき続ける。


「鈴宮……「帰って!」


坂本君の呼ばれて私は神島仁にしがみついたまま叫んで拒絶した。


「……俺は簡単には諦めないから」


背中から聞こえる扉が閉まる音と、坂本君の遠ざかっていく足音が聞こえる。


「亨、行ったよ。一旦、中に入ろう」


足音が聞こえなくなると神島仁は私を玄関へと入れた。

そして扉を閉めると、神島仁は包み込むように泣き止まない私を優しく抱き締めた。


「莉御と離れたくなくて戻ってきて良かった。俺を選んでくれてありがとう」

神島仁の温かい体温が背中に回ると、私の胸を締め付けた。
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