iNG 現在進行形の恋【濃縮版】
「貴方には関係ありません」


男を見ることなくそう言って私は伝票を掴む。

今は坂本君と彼女がいるこの場所から一刻も早く立ち去りたいから。


「まだパスタ残ってるぞ?」

「貴方のせいで不味くなりました!」


私は坂本君と叶内さんに軽く御辞儀をするとレジへと向かう。


帰り際、叶内さんの冷たい視線を背中に感じた気がした。


大丈夫……そんなに心配しなくても奪ったりしないし、私の知ってる坂本君は誠実な人だから貴女を捨てたりしない。


まだ今はこんなにも好きだけど、少しずつ忘れて行くから……


だから、心配しないで……。
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