iNG 現在進行形の恋【濃縮版】

「鈴宮……」

「近寄らないで！それ以上近寄ったらもっと大声出すから！会社の前だろうが関係ないから！」


私の異常なまでに激しく拒絶する様子を見て、やっと足を止めた坂本君。


「鈴宮……分かった……ごめん……」


私の拒絶っぷりを見て坂本君は諦めて踵を返してくれた。


私は坂本君が見えなくなるまで彼の背中を凝視した後、私は先程出てきた会社の中へと走って戻る。
そしてオフィスの神島仁の部屋を勢いよくノック。
扉を開けて神島仁の顔を見た瞬間、やっと安心出来たのか腰が抜けた。

「莉緒、どうした！？」

「ごめん……一緒に帰っても良い？」

「もしかして、亨に何かされた？」

「ううん、大丈夫……」