iNG 現在進行形の恋【濃縮版】
昼休憩が終え、オフィスに戻る。
坂本君が自分のデスクに一人で座っているのが見えて、私は足を止めて辺りを見渡す。

トイレだろうか、叶内さんは居ない。
今、彼と話せるチャンスだ。


話したい。

でも話せない……。

だって私の気持ちが叶うことは無い。

こんな二人に迷惑な想いをいつまでも抱き続けてはいけない……。


「莉緒は一途だな」

その時、背中から聞こえてきた不愉快な声。


「貴女は選びたい放題じゃ無いですか。良かったですね」

私は嫌味ったらしい顔を作る。
< 37 / 738 >

この作品をシェア

pagetop