iNG 現在進行形の恋【濃縮版】
8
次の日、荻野さんがお見舞いに来てくれた。
「それ……」
私のトランクを持って。
「仁から預かりました」
もう仁の家に帰らなくても良いんだって。
仁も私から解放されたいようだ。
突き放したのは私なのに、トランクだけ返してと言ったのは私なのに、胸が張り裂けそう……。
「その様子だと、もう手遅れそうですね」
私を見ている荻野さんは苦笑い。
「あはは……荻野さんに折角忠告して頂いたのに、バカですよね……」
私は涙を必死に堪える。
気付いたらもう簡単に引き返せないところまで来ていた。
「それ……」
私のトランクを持って。
「仁から預かりました」
もう仁の家に帰らなくても良いんだって。
仁も私から解放されたいようだ。
突き放したのは私なのに、トランクだけ返してと言ったのは私なのに、胸が張り裂けそう……。
「その様子だと、もう手遅れそうですね」
私を見ている荻野さんは苦笑い。
「あはは……荻野さんに折角忠告して頂いたのに、バカですよね……」
私は涙を必死に堪える。
気付いたらもう簡単に引き返せないところまで来ていた。