iNG 現在進行形の恋【濃縮版】
てゆーか、何で私が待っていないといけないわけ?
何なの、あの自己中男は!


「鈴宮さん。凄いです」

え?

私はその声に顔を向ける。

「仁は今まで禁煙なんてしようともしなかったし、父親に何を言われても辞めなかったのに」

斜め向かいに座っていた荻野さんはクスクス楽しそうに笑っている。

あ。

「荻野さんは、お酒飲まれないんですか?」

私は目の前でウーロン茶を飲む荻野さんが気になった。

「私は運転しないといけないので」

にっこりと笑って答える荻野さん。

「秘書って大変なお仕事ですね」

私はお酒が好きだ。
お酒が飲めないのに居酒屋に行くのは私の中では有り得ない話だから。
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