iNG 現在進行形の恋【濃縮版】
「五人だと一つのタクシーじゃ無理ですね。じゃあ女子と男子にわかれ「水谷と田辺、あとヨロシクな」


は?


私が言い切る前に声を被せて言ってきた神島仁に勢いよく振り返る。


「何言って「莉緒は俺の車に乗ればもう一台呼ぶ必要は無いだろ?」

また私の言葉を最後まで聞くことなくニッコリ笑顔で言った神島仁。


はぁ!?


「じゃお疲れ様」


そして誰の返事も聞かずに私の腕を強引に引っ張ると、神島仁は私を引き摺るように歩き出す。


「ちょっと!人の話、ちゃんと聞いてくださいよ!」

「車の中でじっくり聞いてあげるよ」


引き摺られるように連れていかれると、目の前に現れたのは黒塗りの高そうな車。
運転席に荻野さんが座っているのが見えた。
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