iNG 現在進行形の恋【濃縮版】
ドンドンドン!

両手で彼の胸を叩くが離してくれない。

後部座席が向こうから見えないようにはなってるけれど、前に荻野さんだって乗ってるのに!


「やっ!」

払い除けるのを諦めた私は顔を背けた。


が、お互いの唇が離れたのは一瞬。


今度は顔を押さえられ、また口を塞がれた。


「んんー!」


長いキス。

目の前には目を瞑っている神島仁。


何でこんなことになってるのか意味が分からない。


あぁ……息、苦しくなってきた……。


「はっ!」


私が空気を求めて口を開けると、彼は狙ったかのように私に入り込んできた。
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