iNG 現在進行形の恋【濃縮版】
更なる驚きの言葉を放つフミさん。

私は今度は足の動きまで固まった。

その私を見てフミさんも足を止めた。


「だって坂本さんのこと好きでも叶わないんやで?惨めやん」


『惨め』

その言葉に脳にズシリと重みを感じた。


やっぱり、私は惨めに見えるのか……。


「もしかしたら神島さんとすっごく合って、簡単に忘れられるかもしれへんし」


忘れられる……


「それに神島さんがどんな人かまだわからんけど、向こうが本気なら莉緒ちゃんも本気で考えてあげるべきなんやない?」

「本気ならちゃんと考えますけど、まだ出会って二日ですよ?」

「まぁ出会いがナンパやしな」

「です」


なんと言っても出会いがナンパで、しかも次の日に勝手に私のファーストキスを奪ってくる相手の事なんて、本気で考えられるわけがない。
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