同居生活始めました。
リビングは、蓮がテレビを見ていた。
「蓮、色々決めよ?」
陸が蓮に声をかけると、だるそうにしながらも椅子へと座った。
私も陸と蓮と向かい合う形で椅子に座った。
「あ・・・あの・・・」
私が声を発すると2人の視線が私に向いた。
「初日から迷惑かけてごめんなさい・・・。
蓮さん・・・さっきはありがとうごさいました。」
恐くて目は合わせられないけど、お礼が言えたのでよかったぁ~。
1人、ホットしていると蓮が口を開いた。
「敬語とかさん付けやめろ。」
それだけ言い放ち、後は何も言わなかった。
「じゃあ、決めてこうか!」
陸の一言で話題が切り替わった。
「とりあえず、お風呂は桃ちゃんが1番の方がいいよね?」
私が女子だから気を使ってくれてるのか・・・。
でも、私は雇われてる人なのに・・・。
「い、いえ・・・最後で大丈夫です。」
「おい、敬語やめろ。」
私が敬語で話すと、素早く連の注意が入る。
はぁ・・・。
蓮ってちょっとめんどくさい・・・。
「ん~、でも桃ちゃん女の子だから・・・」
「い、いえ・・・。私は雇われてる側だから・・・」
だらだらと決まらないでいると、蓮が呆れたような顔になっていた。
「めんどくせぇから、お前が1番な。はい、決まり。」
私を指さしながら、蓮はスパッと決めた。
何気に私を1番にしてくれるから、優しい人なのかもしれない・・・。
それから数分かけてルールを決めた。
「じゃあ、色々決まったことだし、もう寝ようか!」
そう言って陸が立ち上がった時だった。
蓮は私の顔を見ながら言った。
「お前、言わなくていいの?」
その言葉の意味が私には理解できなかった。
何か言うことあったっけ・・・?
首を傾げると、蓮は面倒くさそうにしながら言った。
「男、苦手なんじゃねぇの?」
衝撃だった。
まさか、蓮が気付いてるなんて・・・。
「男が少し苦手で・・・。特に触れられるのは・・・その・・・。」
しどろもどろに言うと陸は困ったように笑った。
「ごめんね!全然気づかなかった。触れないように気をつけるね!」
陸はそう言うと、おやすみと言って自分の部屋へ向かった。