同居生活始めました。

「あ、今日からよろしくお願いします。平田桃です・・・。」


男の人の顔を見ないように、下を向きながら挨拶をする。


「チッ・・・女かよ・・・」


頭上から聞こえた男の人の舌打ち。

コイツ・・・嫌な感じの人だ・・・!
私だって男の人嫌なんですけど!


「おい・・・・・・」

そう言うと私の元へ近づいてくる男。


「ゃ・・・っ・・・ち、近づかないでっ!!」


私の叫びに男の足は止まった。



「は?」


「ぁ・・・ご、ごめんなさい・・・」


今日から一緒に住まなきゃいけないのに、失礼な事をしてしまった・・・。



「まぁ、いいや。よく分かんないけど、俺に絶対惚れんなよ」


そう言うと男はズカズカと家の中に入っていった。



ほ、惚れるな!?

あの男どんだけ自分に自信あんの…。

呆れながら、私も荷物を持って家の中へ入った。
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