ワタシノコイビト
またある時は、会社の上司に恋い焦がれた。

彼は妻子ある身であったのだが、燃えはじめた感情を制御することが、私にはできなかった。

そればかりか運命の歯車もまた、私たちの関係を後押ししているかのように二人を引き合わせたのだ。

私たちは互いに互いを求めあい、来るべき破局までの逢瀬に身を震わせていた。
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