私の失恋の行き着く先は…No.2
「可愛かった」
「ゲホッ!」
またしてもむせてしまった。
可愛かったって、なにを言い出すんだ。
涙目で仙道くんを睨む。
「浅沼は可愛い」
突然どうしちゃったんだろうか。
なぜか色気漂う雰囲気で、しっかり見つめられている。
私はむせながら、キョロキョロと視線をさ迷わせた。
仙道くんが変だ。
明らかに雰囲気が違う。
「仙道くん、酔ってる?」
「俺が酒強いの、知ってるだろ」
勿論知ってますとも。
「じゃあ、私が酔ってるのかな。なんか幻聴と幻覚に襲われてる」
「あははは!浅沼、面白いこと言うな。でも、幻聴でも幻覚でもない。事実だ」
「事実って…」