私の失恋の行き着く先は…No.2


「あの、私、帰る」

おそるおそる隣を歩く仙道くんを見上げると、真剣な目で見つめられた。

「帰さない」

男の人にそんなこと言われたことのない私は、更に心臓がドキドキとして、どうしたらいいのかわからない。

「仙道くん、待って」

「待たない。これでも約5年待ったんだ。これ以上待てない」

約5年待ったって、どういうこと?

「仙道くん?」

仙道くんは立ち止まって、腰を屈めて私の顔を覗き込んだ。

「入社してからずっと俺は浅沼が好きだよ」

「えっ!?」

「アイツと付き合ってる浅沼をずっと見守ってきたが、もう遠慮するのはやめた」

突然の告白に呆然となってしまった。

しばらく動けなかった。



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