私の失恋の行き着く先は…No.2
真面目男子が眼鏡を外す時
茫然自失状態の私を引っ張って、仙道くんのマンションに到着した。
エレベーターのチーンという音で我に返った。
初めて入った仙道くんの部屋はとても綺麗に片付いていて、物があまりない感じ。
「寝に帰るだけだから、あんまり物は置いてない。ほとんど実家に置いてある」
「仙道くんの実家って東京だよね?」
「そう、浅沼と同じ」
「そういえば仙道くん、眼鏡外したままだけど、ちゃんと見えてる?」
居酒屋で眼鏡を外したまま、ずっとここまで来た。
「ダテだから。俺、視力いいし」
「そうなの!?」
「眼鏡かけてると少しは真面目に見えるだろ?本当の俺はこっち。これを見せるのは好きな子の前でだけ」
「えっ!?」