ボクのヒカリ
まぁ、別に人様に言えたもんじゃないけど。
ボクの初恋なんてそこらへんの人と大して変わりはない。
初恋なんてそんなもんだろう。
それでも、ボクはあの人との思い出をいつまでも引きずったままだ。
こんなんだから、23なのにまだ彼女が出来たことないってことも自覚してるけどね・・・

だからこそ、今回の「初恋」特集、久しぶりの読み切りをOKしてみたんだ。
良い機会になるかなって思ったけど、どうやら悪かったみたいだ。

ブラックコーヒーの苦味が今日は心地悪い。

ピンポーン♪

チャイムが鳴った。
出前のうどんが来たみたいだった。コースケが取りに行ったので、ボクは机の上を少し片付けておいた。

「はい、先生はカレーうどんっすね。ホント好きっすよねカレーうどん。」
「まぁな・・・」
「オレ、カレーはカレーで食いたいっす。」
「・・・人それぞれだと思うぞ。」
口下手なボクを気遣ってコースケはいつも話題を提供してくれる。
ボクもきちんとかえすべきとは分かってはいるのだが、中々上手い返事ができない。
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