一途な溺愛プリンスはベールアップを譲れない
知らない自分
「……またおんなじ夢」
これは私の妄想なんだろうか。
それとも本当にあった過去なんだろうか。
わからなくなるくらい繰り返し見た夢。
結婚式の、夢。
新婦の美しさ、誰も侵すことのできない神聖な時間に衝撃を受けて、私はブライダルカメラマンになった。
結婚式の記録を写真に残す仕事だ。
多くの人にとって人生の晴れ舞台と言える“結婚式”。
新婦の入場、誓いの言葉、指輪の交換、誓いのキス……
式の進行を妨げないようにしながら、最高の瞬間をおさめていく。
主役の新郎新婦はもちろん、参列者の表情も逃さない。
幸せな瞬間を切り取り、形に残せるこの仕事が、私は大好きだった。
「写真は嘘をつかない、かぁ~」
誰が言った言葉だっただろうか。
ベッドのサイドテーブルに置きっぱなしにしていた写真を手にして、ため息をつく。
写真があれば、幸せな記憶も、妄想か本当にあった過去かなんて悩まなくて済む。
悩まなくて済むはずだったのだが、私は悩んでいた。
これは私の妄想なんだろうか。
それとも本当にあった過去なんだろうか。
わからなくなるくらい繰り返し見た夢。
結婚式の、夢。
新婦の美しさ、誰も侵すことのできない神聖な時間に衝撃を受けて、私はブライダルカメラマンになった。
結婚式の記録を写真に残す仕事だ。
多くの人にとって人生の晴れ舞台と言える“結婚式”。
新婦の入場、誓いの言葉、指輪の交換、誓いのキス……
式の進行を妨げないようにしながら、最高の瞬間をおさめていく。
主役の新郎新婦はもちろん、参列者の表情も逃さない。
幸せな瞬間を切り取り、形に残せるこの仕事が、私は大好きだった。
「写真は嘘をつかない、かぁ~」
誰が言った言葉だっただろうか。
ベッドのサイドテーブルに置きっぱなしにしていた写真を手にして、ため息をつく。
写真があれば、幸せな記憶も、妄想か本当にあった過去かなんて悩まなくて済む。
悩まなくて済むはずだったのだが、私は悩んでいた。