一途な溺愛プリンスはベールアップを譲れない
「……おかえり、雫。体調悪いって言ってたから、どうしてるかなと思って」
耳に残る、ねっとりとした湿り気を帯びた、優しい声色で彼はそう言った。
この声で幾晩も愛を囁かれ……、何を言っても冷静に言い負かされてきた。
……絶対に敵わない。
本能的に身を守ろうとして、宝来寺さんの陰に隠れる。
「雫の好きなプリン買って来たんだ。一緒に食べよう」
面倒見がよくて、親切。
頼もしくて、ちょっとしたことでも快く手伝ってくれた。
彼の目には私しか映っていないのだろうか。
宝来寺さんなんか視界に入っていないという様子でこちらに近づき、宝来寺さんに制される。
「彼女につきまとうのは、やめてもらえませんか」
「これ以上、彼女を困らせるなら、警察に通報します」
耳に残る、ねっとりとした湿り気を帯びた、優しい声色で彼はそう言った。
この声で幾晩も愛を囁かれ……、何を言っても冷静に言い負かされてきた。
……絶対に敵わない。
本能的に身を守ろうとして、宝来寺さんの陰に隠れる。
「雫の好きなプリン買って来たんだ。一緒に食べよう」
面倒見がよくて、親切。
頼もしくて、ちょっとしたことでも快く手伝ってくれた。
彼の目には私しか映っていないのだろうか。
宝来寺さんなんか視界に入っていないという様子でこちらに近づき、宝来寺さんに制される。
「彼女につきまとうのは、やめてもらえませんか」
「これ以上、彼女を困らせるなら、警察に通報します」