moon~満ちる日舞う少女~【下】
ーガチャー
かばんをおき、制服を着替える。
美「夜ご飯…めんどくさいな…」
きついから作るのも無理だし、買いに行くのなんてもっときつい。こういう時、家だったら…
ってだめだめ!熱でネガティブ思考になっちゃう!!…えーっと、もう食べなくてもいいか…
ーピーンポーンー
…誰?!この家にチャイム鳴らす人なんているの?!南…な、わけないか。だったら奈津たちも違うだろうし…
ーガチャー
そっとドアを開けた。そこに居たのは…
馬「よっ!」
馬村だった。
美「え、と…何か用?」
馬「ひでぇ対応だな…。ゴホンッ、お見舞いに来てやった」
馬村って意外と俺様キャラだよな…。
美「なんで知ってるの?風邪のこと」
馬「…テレパシーで」
美「は?」
馬「お、お前からのヘルプ信号を察知したんだ」
美「…」
馬「…」
どのくらい無言が続いたか、私には分からなかった。熱のせいで遅い頭をフル回転させて考えた。