moon~満ちる日舞う少女~【下】
美「ありがとね」
私は馬村の後ろから降りる。
馬「おう。…ま、一応なんかあれば言えよ?」
美「それじゃあ私が貸しつくっちゃうし」
馬「…仕草さんならともかく、俺個人にならいいじゃね?それに、昨日ことも今のことも、貸しとかなしで俺がしたいからしたんだよ」
美「ふふ、ありがと」
初めてあった時から思ってたけど、馬村って情が暑いよな。…私は案外、そういうやつは嫌いじゃない。
美「じゃあ、また夕方…仕草か馬村どっちかよろしくね」
馬「おう」
私は馬村のバイクが見えなくなるまで見送った。