moon~満ちる日舞う少女~【下】
「く、くるなぁ…」
ぎゅっと抱きしめる子供をみて俺は紙を渡した。
修「ガキ、その病院向かえ。その紙渡せば治療してくれる」
「…こんなのっ!」
修「血が止まらなくなるぞ」
兄の方は頭がいいのか、すぐに理解した。俺をキッと睨んだ後弟をおんぶしてゆっくりと進んだ。
修「まて」
「お前の言うことなんかきくもんかっ!」
修「ここにタクシーを呼んである。それに乗れ」
「…お金…ないもん…」
修「きにするな。もう来るから乗れよ」
俺はそれだけ言ってそこに子供を残したままその場をさった。
子供を蹴ることに抵抗なんてなかった。けど、1番けがのしないように考えて蹴った。不破さんは気づいていなっただろう。
俺は倉庫に戻ったらさっきの子供のことは忘れていた。