moon~満ちる日舞う少女~【下】










修「…な、んだ…これっ」



夜の街。…そこはクラブやキャバクラ、ホストなどがにぎあうところ。そこが騒がしいのはいつもの事だか、違ったのは血の海になっていたことだ。


隣を見るともう不破さんはいなくて暴れ回っていた。それを見て気づいた。…これ黒炎の仕業だと。


そして、不破さんが喧嘩の途中何かをポケットから落としたのを見て、俺はハッとした。…薬物だ。…だから不破さんは最近、おかしかったのだ。




俺は、初めて喧嘩をすることに抵抗を感じた。



いや…違う。これは喧嘩なんかじゃない。……俺はこの場から逃げ出そうとしたけどそれは叶わなかった。



不「おいおい修也ぁ〜逃げるなよぉー?」



不破さんは俺の前に立ってそこにいた小さな子供を抱きしてる女の人に向かってナイフを突きつけた。


きっと、生活費のためにキャバクラか何かで働いていた人が子供を家に残しておけず連れてきたとかなんだろう。




< 131 / 395 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop