moon~満ちる日舞う少女~【下】
ーファンファンファンー
俺はパトカーの音を聞いてその場を離れた、けど路地のところにうずくまっている奴を見つけて話しかけた。
修「おい」
勝「ひっ…」
そいつは、あとから仲間になるとは今じゃ思っていなかった。
修「なにして…」
こいつ…確か…黒炎にいた…下っ端の…。
修「ーっ!…とにかく逃げるぞ!!」
勝「逃げる…?」
修「あぁ。警察がくる」
勝「じゃあ、警察につかまる…」
修「何言ってんだよ!」
勝「…だって…もう……嫌だ…」
ああ。…こいつも思っていんだ。…黒炎に、自分の居場所がないと。
俺はそいつの側に座った。
修「…黒炎はもうない。…そして、俺とお前はもう黒炎の人間じゃない。」
勝「修也さんは……黒炎の…」
そうだ。下っ端だったなら、子供を蹴った話や…いろいろ知ってるんだよな。
修「…」
どうしたらいいんだよ。
勝「俺には…もう何も無いのに…。…優しくしてくれた沙耶さんももういない…っ。」
修「沙耶さんに?」
勝「…助けようとしなかった癖に…」
とつぶやいたあと、「俺もだけど」と泣きそうにいった。