moon~満ちる日舞う少女~【下】
そこからは投手戦となった。点が入らないまま試合が進む。
そして、とうとう…5対4で私たちの最後の回になった。
ーかっきーーんっー
香「うおぉぉー!!」
なんとか9番の香月が1塁へ。次の勝もバントで香月が2塁へ。3番の修也の番がまわってきた。
修「や、やべぇ、緊張してきた…」
勝「ファイトだよ修也!」
美「大丈夫!」
この試合が球技大会の最後の試合なのか、観客が大勢いてみんなが緊張しているのがわかる。
それは見られているとかではなく、自分によって結果が左右される。ということにだ。
美「私が4番なんだから、ババーンと打ってあげる!だから修也は修也の仕事を!」
修「…っ、ああ!」
なんて言ったけど、私の今までのあたりもそう良くはない。
ーかきーーんっー
勝「やった!」
ボールはライト奥深くまで進み、香月は3塁、修也は1塁に行けた。