moon~満ちる日舞う少女~【下】
ーガラガラー
教室に戻ってもこのドキドキ感は止まらない。
修「はぁ〜優勝はできなかったけど、充分だよなぁ!!」
修也の言葉にみんな頷く。
美「球技大会、たのしかったな…」
それは本心からで、無意識に口から出ていた。
勝「だっ、だよねぇ?!!」
修「ああ!!めちゃくちゃ楽しかった!!」
香「去年と比べもんにならねぇくらいな!!」
みんな…。
修「きっとそれは、美月がいたからだ。…美月がいたから楽しかった。ありがとなっ」
ピカピカした。…修也のその笑顔に、その言葉に…マンガみたいにキラキラが見えた。
美「うん」
わかった。…みんなは私がいたから楽しかったと言ってくれた。けど違う。…私からしたらみんながいたから楽しかった。私の方が言いたい…。
美「ありがとう」