moon~満ちる日舞う少女~【下】
美「……修也に聞かなかった?次に乗り換えようと思ってるって」
陸「聞いた。それは、どういう意味だ。…まさかとは思うが、別の族の姫になるって意味じゃねぇだろうな」
陸は頭が回るなぁ。うん、そういうやつの方が話しやすい。
美「そうだよ」
陸「てめぇ…っ」
今にも掴みかかりそうなほど強い殺気。…さすがに、これに耐えてたら怪しまれるかな?でもなんかめんどくさいなぁ、苦しむ演技なんてっ。
美「り…」
陸は私に掴みかかるどころか何も言わずに踵をかえした。