moon~満ちる日舞う少女~【下】
最終決戦
【翌日】
修「おーす」
美「おはよう」
教室に修也がやってきて、私が挨拶すると修也の少し頬が引きつったのがわかった。
美「今日は勝と一緒じゃないんだね」
でも私は何も言わなかった。
わかっていたからだ。…帝王の存在を月龍が知ったこと。いや、月龍だけじゃない。トップファイブ全てが知っているだろう。
きっとそのせいだ。少し、学校が殺気立っているのは。…月龍のみんながざわついているから。
修「ああ。…いつも合わせてきてるわけじゃないからなっ。…っていうかそれなら、美月だって香月と一緒じゃねーじゃん!」
それでも修也は私の前では笑うんだ。…何も無いように、私を心配させないように。
それがわかってるから何も言えないし、言わない。
美「私も別に約束してるわけじゃないもんな~」
その代わり、修也に合わせるよ。修也が…月龍が私を巻き込まないようにするなら、それが月龍の意志なら、私は君達の前では……笑っているよ。