私の失恋の行き着く先は…No.3
安住律華。
彼女は俺が顧問弁護士をしている外資系企業の法務部で、主に契約法務を担当している。
抜群の知識とミスのない完璧な仕事ぶりから、『法務部紅一点の才女』と呼ばれている。
しっかりしていて、隙がない。
彼女のイメージはそんな感じだったが、今は全くその逆だ。
腰を屈めて彼女の顔を覗き込むと、彼女はフニャッと笑ってすぐにテーブルに突っ伏した。
「彼女、どうしたんですか?」
「私も律華のこんな姿を見るのは初めてで。先生、あとはお願いします」
「えっ!?」
お願いしますって、どういうことだ?
唖然としている俺を余所に、専務の奥様は帰り支度をしている。
専務を見れば、ニヤリと気味の悪い笑みを浮かべていた。