私の失恋の行き着く先は…No.3
「嘘!?どっかに落とした!?」
会社!?
道!?
まさか、昨日のお店!?
「電話…、電話してみよう」
もしかしたら、誰かに拾われてるかもしれない。
僅かな希望を抱いて、固定電話でスマホを呼び出す。
『もしもし』
繋がった!
「もしもし!?あの、スマホ落としたみたいでして!それ、私のスマホなんです!」
『知ってるよ。安住さん』
名前を呼ばれて呆然としてしまった。
この声、もしかして、いや、もしかしなくても…。
「さ、さ、西条先生!?」
『はい。西条です』
西条先生は電話越しに笑っている。
「な、な、なんで!?」
『置いてあったよ。ベッドの上に』
ベッドの上!?
瞬時に先ほどのことが頭に思い浮かび、顔が熱くなってきた。