私の失恋の行き着く先は…No.3


「嘘!?どっかに落とした!?」

会社!?

道!?

まさか、昨日のお店!?

「電話…、電話してみよう」

もしかしたら、誰かに拾われてるかもしれない。

僅かな希望を抱いて、固定電話でスマホを呼び出す。

『もしもし』

繋がった!

「もしもし!?あの、スマホ落としたみたいでして!それ、私のスマホなんです!」

『知ってるよ。安住さん』

名前を呼ばれて呆然としてしまった。

この声、もしかして、いや、もしかしなくても…。

「さ、さ、西条先生!?」

『はい。西条です』

西条先生は電話越しに笑っている。

「な、な、なんで!?」

『置いてあったよ。ベッドの上に』

ベッドの上!?

瞬時に先ほどのことが頭に思い浮かび、顔が熱くなってきた。

< 21 / 36 >

この作品をシェア

pagetop