私の失恋の行き着く先は…No.3
「これは、夢…。夢です、よね…」
夢だと思いたい。
ぜひとも夢であってほしい。
『現実だよ。安住さん』
盛大に大笑いしている声が耳に響く。
『安住さん、今顔真っ赤でしょ?電話越しでも伝わってくる』
「へ!?」
『昨日はいいモノ見たな~。今朝も、だけどね』
「な、な、なにを言って!?」
『スマホ、すぐに渡してあげたいんだけど、今から俺、仕事で北海道なんだよね。月曜日でもいいかな?』
「はい。構いません…」
別に週末スマホがなくても、多分大丈夫な、はず。
元々週末は引きこもるつもりだったし。
私はスマホ依存症でもないし。
『じゃあ、安住さんのスマホと一緒に出張に行ってくるよ』
「はぁ…」
なに、その言い方。