私の失恋の行き着く先は…No.3
「なんか、機嫌悪い?」
「悪くないです」
そう言う私はプリプリ怒っている。
ツンとした態度でそっぽを向いたまま、絶対に目を合わせるものかと意気込んでいる。
「仕事中の安住さんは完璧で隙がない。酔っ払った安住さんは小動物みたいで新鮮だった」
「今は仕事中です。仕事の話をしてください」
「じゃあ、今夜飲みに行こう」
「どうしてそうなるんですか?」
「仕事が終わったら話してもいいってことでしょう?」
「私は行きません」
「いや、必ず来てもらう」
「だから、なんで…」
「安住さんのこと、気に入ったから。さぁ、仕事しようか」
気に入ったって、なに言ってるの!?
「さ、西条先生!?」
「今は仕事中。仕事の話をしてください」
「うっ!」
西条先生は仕事に集中している。