恋はミステリー~会社編~
さて仮に高橋だったとしたら…
どうなのかしら?
高身長はポイント高いな。
確か、実家近いんだったっけ。
一人暮らしはしてるっぽいけど、盆暮れ正月は実家帰るって言ってた気がする。
ヤダ!マザコンとかだったらどうしよう……
家族構成気になるなぁ。
そうだ!リサーチしようっと!
占い師も真実の愛に巡り合うのがどうのって言ってたし。
それってまともな人かどうか見極めろってことでしょ?
そうと決まればさっそく行動!って思ってたんだけど…
いつもは小言をチクチク言いあってる私たち。
普通の会話ってどうすればいいの!?
しかも一人のところを声かけようとするとことごとく邪魔が入る。
全く間の悪い男め。
私がモタモタと手をこまねいている間に定時が過ぎようとしていた。
マズイ。
今日はノー残デーだからもう少ししたら帰っちゃうよ……
社内恋愛してる人はどうやって始めてんのさ!?
始まりかたが分かんないから!
もうこうなりゃヤケだ!
どこから出したのか食パンをくわえ、私は走った―――
うおおおおおおおお!
ドン
『ふんっ』
『うごっ』
やけっぱち過ぎてアメフトばりの激しいタックルが見事に高橋にクリーンヒット。
二人してかなり不格好に倒れこむ。
想定ではぶつかった拍子に倒れて高橋に抱き止められながらの嬉し恥ずかし密着ダウンを予定してたんだけど思ってたのとだいぶ違う。
なんていうか高橋のお尻にダイブ?
もう色々すっ飛ばしすぎ!ハレンチ!キャッ!
私がゴチャゴチャ考え事をしている横で高橋が痛みにのたうち回っている。
『あ、ご、ごめ!だ、大丈夫!?』
『ぐ…だ、大丈夫…………
……なわけねーーだろ!』
『ひっ!』
なによ。ちょっとぶつかっただけでぶちギレなわけ?
短気。マイナスポイントね。
『お…まえ、俺になんの恨みがあんだよ…!』
『ちょ、ちょっとぶつかっちゃっただけじゃないか!』
『ちょっとぶつかるレベルの衝撃じゃないから!』
『むむ』
『なにしてたらそんな猪みたいな勢いでぶつかってこれんだよ…!』
『なによ!誰が猪やねん』
ビシッと高橋に突っ込む私。
『そういうのいいから』
なんか無駄におこで怖いから正座の私と負傷者高橋。
二人の間に落ちている食パン。
そっと食パンを拾う高橋。
『これ…お前の?』
『あっ、私の食パン!』
『ほい』
投げて寄越された薄汚れてしまった食パン。
『わ、私の食パン……』
『…なんだよ』
『私の食パンーー!』
『だからなんだよ!俺が悪いってのか?』
秒でうなずく。
『は!?俺のが明らか被害デカイだろうが!』
『ぷーん』
『可愛くねーぞ』
『私の夕御飯ダメにしたんだから、高橋が私に夕御飯を奢るべきだと思う高級なやつ』
『なんで俺が奢るんだよ!むしろ慰謝料がわりにお前が奢れよ!』
『はぁ!?なんで私が奢んないといけないんだし!』
『肉!肉食わせろ!』
『はぁ!?私に肉食わせなさいよね!』
『はぁ!?ざけんな!表でろや』
『おー!行ったろやないけ!』
そこからはもう水掛け論。
ゴチャゴチャ言い合いしながら退社する私たちを呆気にとられながら見送る残された社員たち。
『あの二人……仲いいよね』
『う、うん』
どうなのかしら?
高身長はポイント高いな。
確か、実家近いんだったっけ。
一人暮らしはしてるっぽいけど、盆暮れ正月は実家帰るって言ってた気がする。
ヤダ!マザコンとかだったらどうしよう……
家族構成気になるなぁ。
そうだ!リサーチしようっと!
占い師も真実の愛に巡り合うのがどうのって言ってたし。
それってまともな人かどうか見極めろってことでしょ?
そうと決まればさっそく行動!って思ってたんだけど…
いつもは小言をチクチク言いあってる私たち。
普通の会話ってどうすればいいの!?
しかも一人のところを声かけようとするとことごとく邪魔が入る。
全く間の悪い男め。
私がモタモタと手をこまねいている間に定時が過ぎようとしていた。
マズイ。
今日はノー残デーだからもう少ししたら帰っちゃうよ……
社内恋愛してる人はどうやって始めてんのさ!?
始まりかたが分かんないから!
もうこうなりゃヤケだ!
どこから出したのか食パンをくわえ、私は走った―――
うおおおおおおおお!
ドン
『ふんっ』
『うごっ』
やけっぱち過ぎてアメフトばりの激しいタックルが見事に高橋にクリーンヒット。
二人してかなり不格好に倒れこむ。
想定ではぶつかった拍子に倒れて高橋に抱き止められながらの嬉し恥ずかし密着ダウンを予定してたんだけど思ってたのとだいぶ違う。
なんていうか高橋のお尻にダイブ?
もう色々すっ飛ばしすぎ!ハレンチ!キャッ!
私がゴチャゴチャ考え事をしている横で高橋が痛みにのたうち回っている。
『あ、ご、ごめ!だ、大丈夫!?』
『ぐ…だ、大丈夫…………
……なわけねーーだろ!』
『ひっ!』
なによ。ちょっとぶつかっただけでぶちギレなわけ?
短気。マイナスポイントね。
『お…まえ、俺になんの恨みがあんだよ…!』
『ちょ、ちょっとぶつかっちゃっただけじゃないか!』
『ちょっとぶつかるレベルの衝撃じゃないから!』
『むむ』
『なにしてたらそんな猪みたいな勢いでぶつかってこれんだよ…!』
『なによ!誰が猪やねん』
ビシッと高橋に突っ込む私。
『そういうのいいから』
なんか無駄におこで怖いから正座の私と負傷者高橋。
二人の間に落ちている食パン。
そっと食パンを拾う高橋。
『これ…お前の?』
『あっ、私の食パン!』
『ほい』
投げて寄越された薄汚れてしまった食パン。
『わ、私の食パン……』
『…なんだよ』
『私の食パンーー!』
『だからなんだよ!俺が悪いってのか?』
秒でうなずく。
『は!?俺のが明らか被害デカイだろうが!』
『ぷーん』
『可愛くねーぞ』
『私の夕御飯ダメにしたんだから、高橋が私に夕御飯を奢るべきだと思う高級なやつ』
『なんで俺が奢るんだよ!むしろ慰謝料がわりにお前が奢れよ!』
『はぁ!?なんで私が奢んないといけないんだし!』
『肉!肉食わせろ!』
『はぁ!?私に肉食わせなさいよね!』
『はぁ!?ざけんな!表でろや』
『おー!行ったろやないけ!』
そこからはもう水掛け論。
ゴチャゴチャ言い合いしながら退社する私たちを呆気にとられながら見送る残された社員たち。
『あの二人……仲いいよね』
『う、うん』