僕の妻は理解不能
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あれから、まぁ、色々とあり
僕と愛菜は結婚した。
愛菜の両親は離婚したらしく
その時、父親に引き取られたらしいが
愛菜が高校卒業後、病死した。
なので、ずっと1人で生きてきて
バイトしか経験してない愛菜は専業主婦になってもらった。
っていうのは建前で
本当は僕が他の男に愛菜が奪われないか心配だからだ。
「恭也さーん!!
あ、起きてたんだ!
おはようございます!!」
「おはよう。
って…」
ドアの方を見ると、フライパンを片手にエプロンをした愛菜がいた。
「愛菜、なんでフライパン持ってるの?」
「だって、火加減は大事でしょ!
だから近くで持ってた方がいいかな?って思いまして!」
何も言えず、愛菜の背中を押して
リビングに向かった。
「恭也さん?」
この、何が違うの?という表情がたまらない。なんでも教えたくなる。
僕の今までの常識は通用しない。
突拍子もないことを言い出す愛菜が
とても愛くるしい。
今日も妻は理解できない。