僕の妻は理解不能
「ここ!行きたいです!!」
そう言う愛菜が持っていたのは動物園の広告だった。
動物園なんて高校の時に
友達のデートの付き添いでwデートみたいな感じで行ったっきりだ…
僕はわちゃわちゃする動物園よりも
美術館や博物館のような場所の方が好きだ。
でも…
愛菜に視線を写すと
チラシを両手に持って、嬉しそうに読んでいる。
「カピバラさんもいるみたいです!!
私、1度行ってみたいんです!」
「1度も行ったことないの?」
僕は少し驚いた。
幼い頃は動物園連れて行くのが当たり前と感じていた。
少し寂しい顔をして愛菜は答えた。
「お父さん…
お父さんが、動物アレルギーだったので!
行ったことないの!」
寂しい顔は気のせいだったかもしれない。
「じゃあ、明日いこうか。」
「はい!!」
気のせいかもしれない。
けど、愛菜が喜んでくれるなら
僕も喜んでいこう。