僕の妻は理解不能
到着してからは
スタッフの方に案内されて
たくさんのウェディングドレスに
愛菜が嬉しそうで
母さんも楽しそうで
父さんは泣いてて…
「虎之介、ビデオ回しててね!
終わるまでずっとよ!!」
「了解です、母さん!」
「んで、恭也も着替えとくのよ!」
「…はい、母さん…」
愛菜と母さんは別室で着替え始めた。
ロビーから見える、湖に映る太陽があまりにも綺麗で
ちょっと感動した。
「すごいだろ。
きっと愛菜ちゃんに似合うと思ったんだ。
この、夕日が。」
確かにすごく幻想的で
まるで天に吸い込まれるような
景色に愛菜がいたら
本当に天使だ…
僕は日本人なら神前だと思っていた。
それが当たり前で日本人として常識。
そう考えていた。