僕の妻は理解不能


「あれ?
はるちゃん?…」

愛菜は駅前にいるはるちゃんと拓翔くんに気づいた。

「愛菜ーー!」

愛菜は驚いた様子だった。

「はるちゃんたちもデート?」

この場にいる3人は事情を知っているため
愛菜だけがびっくりして3人の顔を交互に見ていた。

「愛菜、違うんだ。
はるちゃんと、拓翔くんも一緒に旅行に行くんだよ」


僕を見つめつつ
瞬きをして、驚いた顔から
満面の笑みに変わった。

「ほんとですか?!
うそ、嬉しい!!4人で旅行いつか行きたいなぁって思ってて

こんなに早く叶うなんて!!」

「まぁ、僕達は早めの新婚旅行かな?」

「1週間前に拓翔くんから話聞いてびっくりしちゃった!!

でも、私明日の予定知らないんだよねー」


はるちゃんにも喜んでもらおうと
明日ひまわり畑に行くと知っているのは拓翔くんと僕だけだった。

「とりあえず、新幹線乗ろうか」



はるちゃんと愛菜は
手を繋いで嬉しそうにスキップしていた。

「え、俺たちも手つなぐ?」

「拓翔くん冗談でしょ?!」

「もちろん!
というかさ、俺たちまるで…」

「言わなくても分かる。」

「いや、俺は言うよ。」




「「保護者だよなぁ…」」


年の差は10歳。
やっぱり、テンションの高さには
着いていけず、見守るしかない。


僕達は少し、お父さんになった気分だった。




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