言い訳~blanc noir~
「笑ってないで何とか言えよ」
和樹が小さく笑う。するとふいに沙織が使っていたノートパソコンに目が向いた。
「そっちの世界にもネットがあればいいのにね。ブログ書けなくて暇だろ?」
そう言葉にした瞬間ふと沙織のブログを思い出した。あの日以来、頭の中から沙織のブログがすっぽりと抜け落ちていた。
すぐにノートパソコンを立ち上げ、和樹が登録した沙織の名前と生年月日を組み合わせたパスワードを入力すると“さおりちゃん”のホームにログイン出来た。
―――新しいコメントが10件あります!
ホーム画面に赤文字で表示されていた。
【クロと私とご主人様】
最終更新日はあの日の午後1時。そこには和樹がまだ目を通していなかったブログが綴られていた。
『クロは娘』
ご主人様が前に「クロはさおりちゃんと俺の娘だよ」と言ってくれました。
ご主人様の娘だなんてクロはなんて幸せ者^^
私もご主人様の娘になりたいな。
*
*
*
たったそれだけの短い内容だった。
しかし沙織が初めてコメントをもらった“毛玉”というハンドルネームを使用している人物からコメントが何件も書き込まれていた。
和樹が小さく笑う。するとふいに沙織が使っていたノートパソコンに目が向いた。
「そっちの世界にもネットがあればいいのにね。ブログ書けなくて暇だろ?」
そう言葉にした瞬間ふと沙織のブログを思い出した。あの日以来、頭の中から沙織のブログがすっぽりと抜け落ちていた。
すぐにノートパソコンを立ち上げ、和樹が登録した沙織の名前と生年月日を組み合わせたパスワードを入力すると“さおりちゃん”のホームにログイン出来た。
―――新しいコメントが10件あります!
ホーム画面に赤文字で表示されていた。
【クロと私とご主人様】
最終更新日はあの日の午後1時。そこには和樹がまだ目を通していなかったブログが綴られていた。
『クロは娘』
ご主人様が前に「クロはさおりちゃんと俺の娘だよ」と言ってくれました。
ご主人様の娘だなんてクロはなんて幸せ者^^
私もご主人様の娘になりたいな。
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たったそれだけの短い内容だった。
しかし沙織が初めてコメントをもらった“毛玉”というハンドルネームを使用している人物からコメントが何件も書き込まれていた。