言い訳~blanc noir~
「本当にこれにするの?」
「はい。可愛いでしょう? 奇跡的に撮れたレア写真なんですから」
和樹は一度パソコンにその写真を取り込み、ブログのアイコン画像にその写真を載せた。
「クロが世界に向けて発信されました!!」
沙織はよくわからない事で喜ぶ。それがいちいち和樹の笑いを誘った。
「ブログを書くときはね、ここをクリックして」
沙織に説明するとうんうんと頷きながらメモ帳に書き込んでいる。
アナログなのかハイテクなのかわからないその姿に和樹は笑いを堪えるのが大変だった。
「じゃあ書いてみますね」
沙織がブログタイトルに【クロと私とご主人様】というタイトルを付けた。
ハンドルネームは“さおりちゃん”に決定したようだ。
最初のブログは「はじめまして」という、ありふれた記事タイトルだったが、自分の書いた文章がネット画面に映し出されている事が嬉しかったらしい。
沙織は「コメントつくかなぁ?」と何度も何度もチェックしていた。しかし誰からもコメントが付かず、とうとう拗ねてしまった。
「一日でコメントなんかつかないよ。こういうのは毎日書いて、沙織も他の人のところにコメント書き込まないと」
和樹が笑うと沙織は「そっか」と手当たり次第、知らないブロガーの元を訪問し、手あたり次第、コメントを書き込みにいった。
しかし、その日は沙織のブログはコメント0件のままだった。
沙織が寝静まった頃、和樹がこっそり沙織のブログにコメントを書き込んだ。
『さおりちゃんへ
はじめまして。
ブログ開設おめでとうございます。
これからも更新を楽しみにしています。
かずきくん』
翌朝、沙織の大騒ぎする声で目覚める事になってしまった。
「ご主人様!! コメントがついてます!!」
「え、なに?」
「ほら!!」
「かずきくんっていうの俺だよ?」
和樹が重たい瞼をこすりながら起き上がる。と、床に座る沙織が振り返った。
「違うんです!! かずき君以外にもう一人コメントがついてるんです!!」
「え、そうなの?」
和樹がパソコンを覗き込む。
「はい。可愛いでしょう? 奇跡的に撮れたレア写真なんですから」
和樹は一度パソコンにその写真を取り込み、ブログのアイコン画像にその写真を載せた。
「クロが世界に向けて発信されました!!」
沙織はよくわからない事で喜ぶ。それがいちいち和樹の笑いを誘った。
「ブログを書くときはね、ここをクリックして」
沙織に説明するとうんうんと頷きながらメモ帳に書き込んでいる。
アナログなのかハイテクなのかわからないその姿に和樹は笑いを堪えるのが大変だった。
「じゃあ書いてみますね」
沙織がブログタイトルに【クロと私とご主人様】というタイトルを付けた。
ハンドルネームは“さおりちゃん”に決定したようだ。
最初のブログは「はじめまして」という、ありふれた記事タイトルだったが、自分の書いた文章がネット画面に映し出されている事が嬉しかったらしい。
沙織は「コメントつくかなぁ?」と何度も何度もチェックしていた。しかし誰からもコメントが付かず、とうとう拗ねてしまった。
「一日でコメントなんかつかないよ。こういうのは毎日書いて、沙織も他の人のところにコメント書き込まないと」
和樹が笑うと沙織は「そっか」と手当たり次第、知らないブロガーの元を訪問し、手あたり次第、コメントを書き込みにいった。
しかし、その日は沙織のブログはコメント0件のままだった。
沙織が寝静まった頃、和樹がこっそり沙織のブログにコメントを書き込んだ。
『さおりちゃんへ
はじめまして。
ブログ開設おめでとうございます。
これからも更新を楽しみにしています。
かずきくん』
翌朝、沙織の大騒ぎする声で目覚める事になってしまった。
「ご主人様!! コメントがついてます!!」
「え、なに?」
「ほら!!」
「かずきくんっていうの俺だよ?」
和樹が重たい瞼をこすりながら起き上がる。と、床に座る沙織が振り返った。
「違うんです!! かずき君以外にもう一人コメントがついてるんです!!」
「え、そうなの?」
和樹がパソコンを覗き込む。