恋?…私次第。~好きなのは私なんです~
それは、私には無い、可愛らしさというモノの事だ。上手く甘えられない、これは…ずっとだ。
【当たり前だけど、それだけ、まだ他人行儀だって事でもあるね。でも私は君のそんな律儀なところ、とてもいいと思うよ。人として信頼できる】
【詐欺みたいなモノですよ?】
だって、そんなつもりではないと言いながら、結局はちゃんと出来てないのだから。
【詐欺?それは違うと思うよ。善人ぶっている人間と、そうでない人を見分けられないとは思ってないから】
う~ん。それは少なくとも好意があるから、贔屓目に考えてくれてるって事なのでは?
【前にも言ったと思うけど、不必要に深く詮索しない事。いいね?】
あ。読まれてる。
【人の言葉を素直に受け止めるというのは年々難しくなってくるけど。私の言葉はそんなに深くないから。そのまま受け取って欲しい。解りやすいオジサンだよ?】
まあ、高守さんは、"誰かさんと違って"、思わせ振りではないのよね。好意はあると言っている、それに伴った素直な行動…を今朝はしたまでって事…はぁ。
【はい】
としか言えないかな。決してオジサンの部分に対して肯定した返事ではないです。
【また直ぐ誘うなんて事は、ご飯だけだと言っても警戒もあって無理だろうから。暫くは我慢かな】
んー、そう言われても…、そうですね、なんて事も…。だからといって、気にせず誘ってくださいなんて言うと、今回の事をきっかけに気持ちが変化したのかと誤解も生みかねない。んー。
【こうして、話をするのもいいと思います】
何の解決にもならない返しだ。要は、私の気持ちはフラットだという事だ。受け身で抱しめられたけれど、それ程…その事は嫌だなんて思ってない。んー。
【では、変らず誘うから断って。意味、解る?】
【解ります】
連絡は取り合うけど、ご飯に行こうって誘う話になったら断っていいって意味、連絡を取り付ける最初の条件に戻ったって事だ。
【嫌では無かったと、思っていてもいいのかな。その…生理的に無理って感じでは無かった。くらいには思っていて大丈夫かな】
抱しめた事だ。生理的に無理なんて事はなかった。むしろ、それ程駄目な人なら、この先なんて有り得ない。
【セクハラだとは思ってませんから】
これ、返事した意味あるかな。
【しつこいようだけど、不快では無かったって、そう思っていいんだね】
まあ、そうかな。
【はい】
待って?…いいけど…はい、って返事、いいのかな…。