恋?…私次第。~好きなのは私なんです~

【長くやり取りをしていて、苦痛じゃ無い?】

そんな事は無い。

【大丈夫です】

【嫌か、嫌じゃないかで言うと?】

大丈夫という言葉は凄く便利。でも大丈夫では感情が判断し辛いからかな。

【嫌ではありません】

【蒸し返すつもりはないけど、気持ちも考えず抱しめてしまった事、許してくれるかな】

【許すなんて言い方は合わない気がします。便利に使わせてもらうなら、大丈夫です、と答えておきます】

【嫌か、嫌じゃないかで言うと?】

なるほど、ここに導かれた訳ですね。

【嫌ではありません】

と、答えるしかない気がする。はっきりした意思表示が欲しいんだ。そうよね…。

【聞き方が狡かったかな】

う゛~ん。かも知れないけど。

【狡いか狡くないかにされると、何とも】

それ程狡いとも思わないけど。許可無くというか、いきなり抱しめた事、物凄く気にしてるのかな。

【嫌では無かったから嫌ではないんです】

それ以前に私の方が色々と求めていた事もあった訳だ。好意はあっても、応じてくれたのだって、呆れて渋々だったかもしれない事だ。

【もどかしいね】

え?難しいですよ?これって深くないですか?…アレですか。私は好意も無いくせに、アレコレと困惑するような事ばかり求めてしまった事ですかね。高守さんは意識の無い要求に応えてしまった…。そのアンバランスがとでもいうのですかね…。

【私が言うのも可笑しいけど。会えない距離に居る訳でも無いのにって思ったら。いや、こうしてやり取りをするのも努力だとは思っているんだけど】

このやり取りの事ですか…解りますよ。長々とやり取りをしてると、会える距離に居るのだから会って話せばいいのにって思ってしまう事。
文字を打つくらいなら話した方が早い、って事くらい、私にも解ります。それに、会えば、顔を見て、…解る事もあるから。

【解ります】

でも、だったら会いましょうか、とは入れない。

【努力する。それを怠ろうとしてしまった。楽をして手に入れようとしてはいけないね】

あ…、ん゛ー。会いましょうかと言わない私は、何も響かない人間だと思ったかな。…恋しいなら、会いたいと応えていただろう。それが無いのだから。
でもそこまでは、まだ…。

【私の知らない事、もうありませんか?】

昨夜の事のつもりで聞いた。

【無いと言ったら無い事に。あるといったらある事になるね】

うん。記憶がないのだから、全てそうなる。高守さん次第だ。

【無いよ。話した事が全てだ】

ほぉ、良かった。ような、良くないような…。あっても言わないかも知れないんだし。まさに高守さんの胸三寸。
念の為。

【行為以外に、何か、口走ってしまった事も無いのでしょうか】
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