恋?…私次第。~好きなのは私なんです~
ブー、ブー。
【どうして?】
あ、…はぁ。
【待ってみたけど、いつまで経っても聞いてくれる気配が無いみたいだから。痺れが切れてしまった】
興味が無いって思ったのかな…。そこは、中々ね。
【若作りの女に圧倒された?】
言い方…。ある意味、圧倒されたのは間違いではないかもだ。この言い方は、まあ、身内みたいな感覚なのだろうから、こんな言い方をするのだろうけど。
元、奥さんは、とても、生き生きと、充実している顔をしていた。…あ。
何か返さなくちゃ。
【エネルギーの塊のような方ですね】
女性に対して褒め言葉になるのかな。でも、これが正直な印象だ。
【安らげなかったよ】
あ…これって。一言で、離婚原因に踏み込んでしまったのだろうか。
【職業、何だと思う?】
【奥様のですか?】
あ、何だか…ごめんなさい。聞き返さなくてもそうだと思うのに。でも、ごめんなさいっていうのも可笑しいのかな。
…。わ、どうしよう。あまり関わってはいけない部分だと思うんだけど。〇〇ですか?✕✕ですか?△△ですかね、なんて、クイズのように軽々しく当てるモノでもないと思う。
【弁護士だよ】
はぁ弁護士…。何だか…納得。外見のピリッとした感じもピッタリな人だった。
【昼間の感じ、どうしてって、思ってるんじゃないの?】
あー、それ…って事か。言われてそんな感じなのかなって…、ずっと胸にある…この感じ。
【はい】
【じゃあ、聞いてくれないと】
そう、ですよね…。