恋?…私次第。~好きなのは私なんです~
「…寂しくなってない?」
「え?大丈夫ですよ?」
日々の事かな?
「はぁ、…そうか。私は寂しいよ」
「高守さん…」
どうしたんだろう。
「こうして会って、会ってる時はいいけど、…一人になりたくないって思ってしまう。フ…乙女か、ってね。情けないだろ?」
…ぁ。高守さん…?
「どんなに一緒に居ても…」
少し後ろから抱しめられた。
「人を好きになるって、不安に襲われるモノだったって事、忘れてたよ。…はあぁ…」
「高守さん…、不安にさせてますか?私」
「うん」
ハハ、即答された。…そうですよね。こんな現状では。ですよね。
「まだ、好きって言ってもらってもないし。それに…」
「…それに?」
「ん、いや、何でもないよ」
「いいんですか?言わなくても」
「うん。いいんだ」
飲み込んだ言葉はなんだろうか。
「あ、私、ペットショップに寄って来たんですよ。小さいハムスター、凄く可愛かったんですよ?あ、それに、今日は行かなかったんですけど、ハリネズミの居るカフェなんてあるらしいんです。…行ってみたいなぁと思って。カフェはどうでもよくて、ハリネズミが見たいんですよね。丸まったりして可愛いんですよね、凄く」
「…ネズミ系が好きなんだね」
「あ、言われてみたらそうですね。小動物が好きなんだと思います」
「ハリネズミのカフェ、今度行こうか」
「はい。いいんですか?高守さんも好きですか?」
「…そうだね。そんなに好き好き言う程でもないけど、可愛いと思うよ」
違う話をしたところで、誤魔化しにしかなってないのよね。それは解ってる。
それに、ずっと腕の中に囲われているのも。高守さんの思いというモノが…そんなモノも解ってはいるつもりだ。
「あの…」
「ん?」
「変な事、聞いてもいいですか?」
「別にいいよ?何でも」
「…我慢…してますか?」
してますよね…色々…と言うか。
「うん?」
覗き込まれてしまった。