恋?…私次第。~好きなのは私なんです~

部屋に帰った。
ん゛。言われたからじゃないけど、俊佑君の番号は俊佑で登録した。

…私。

そう言えば高守さんから暫く連絡がない。きっと待ってるんだと思う。
いつか、私からも連絡しますね、なんて言った覚えがある。そんな事を言っておきながら、実際、まだ自分から連絡をした事がない。
これこそ一番の思わせ振りだ。本当に好きなのかって…疑いたくなってしまうかも。

…。

【この間は色々と、すみません、有り難うございました。頂いたご飯も食べて、翌日から仕事にも行ってます。至って元気です】

…。

こんなの、何だか変だ。私がそう感じてるんだから、受け取った高守さんだって思うはず。聞きたいのはこんな事じゃない。だから高守さんだって連絡して来ないんだ。

…。

返信はなさそうだ。
もっと、違う内容のメールを待ってる?
でも、だからと言って、浅い事は言えない…。

…こんなメールを送りながら、実は俊佑君にも、いい顔をしてるんじゃないかって、…思わせてる?

【今日、さっきまでですが、俊佑君と一緒でした。偶然ばったり会って、ご飯を食べて帰ってきました】

報告って訳ではない。でも俊佑君にしてみたら、メールした事を知ったら、勝手に報告みたいな事をされてって思うだろう。

ブー。…高守さん。良かった…。取り敢えず連絡はくれた。

【本当に偶然だと思ってる?】

どういう事?

【例え会えなかったとしても、会う努力をしての結果の偶然だとか思わない?】

え…?偶然は作られた偶然だって言うの?

【好きな人には会いたいもの。という事だよ。アイツは若い。なぜ知っているのか私は知らないが、部屋にだって来ただろ?男とはそういうものだよ】

高守さん…。

【張り合うって、なんだろうね。私とは違う。若いからきっとガンガン来ると思うよ】

高守さんは…。

【アイツとご飯に行った事を知らせて来たのは妬かせる為?先のメールと間を空けたのは知らせようか迷ったから?】

え?
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