【BL】お前を抱きたい
お金は払っておいてあったので、ドライバーは一礼して、去って行ってしまった。
「……っ」
困惑している俺を見て、高宮さんが後ろから抱き締めてきた。
「……っ!」
肩許で香るシャンプーの香りがとても色気を出す物だった。
身長差のため彼が少し屈んでくれるのも、とても胸が高鳴るものだった。
「…高宮さん、酔ってますか?」
ぎこちなく話し掛ける俺に、高宮さんは直ぐに返事をしてきた。
「いや、寝てたら酔いが冷めた。…それよりこんな時間だ。…部屋入るぞ」
「…えっ…、あ、ハイ……って、ひぁっ!」
高宮さんは俺が返事をしたのと同時に俺を軽々しく抱き上げた。