【BL】お前を抱きたい



何やら怒りに満ち溢れ、震えている男性の声と、その後に謝る高宮さんの声…。


わずかながらも高宮さんの声も少し震えているように感じた。





…中で何が起きているのだろう……





「…全く…。キミの処分は後で考えておくことにするよ。…だから今日はもう、下がりなさい」


「…っ、待ってくださいっ!」


「…良いから下がりなさい」


「でもっ…」


「下がれと言っているだろう!!」


「…っ」



怒鳴り声の後に、此方に近づいてくる荒々しい足音。



……バンッ!!



勢いよく扉が開き、俺と高宮さんが顔を合わせた。



「…っ、佐々木っ…」


「……えっと」



まともに目を合わせる事が出来ず、目を逸らしてしまう。



「自席に着いてろと言っただろ」


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