【BL】お前を抱きたい
……やっぱ何か恐れ多いな
俺は身体を縮めた。
彼はそれをどう受け取ったのか、またもや腰を撫でてきた。
「えっ…、やっ…、ダメですっ」
慌てふためる俺を見て嬉しそうな微笑みを浮かべる彼。
「もっ、もう朝食作りませんよ?」
俺は恥ずかしさのあまり彼の胸から顔を離した。
彼は少し申し訳なさそうな顔をして、
「…悪い。ふざけ過ぎた。…朝食、作ってくれ」
離れた俺の頭に手を回し、抱き寄せてきた。
「……っ!…こんな体勢じゃあ作れませんよ…」
困惑する俺を見て彼は「あっ」と言い、手を離した。
……本当にずるい。
何でそんなにカッコ良いんですか…
俺は気を取り直して、再び朝食作りに取り掛かった。