【BL】お前を抱きたい
「…あぁ。…佐々木は帰るのか?」
俺に話し掛けてくれてはいるものの、目はパソコンの液晶画面を向いたままだ。
「…はい」
「………」
暫くの沈黙の後、高宮さんが口を開いた。
「…俺を待っているのか?」
「えっ!?」
…確かに待っている。
それも無意識のうちに…
「俺の事を待ってたら、今日は帰れねぇぞ」
「それでも良いです」
「……そうか」
今度の高宮さんの「そうか」という台詞は、先程のものとは違い、微笑みながら言っていた。
それが俺にはとても嬉しかった。
朝日が眩しい。
目が覚めたら何時の間にか、朝になっていた。