【BL】お前を抱きたい
高宮さんを振り返ると、彼はわずかに瞼を開いていた。
そして首を横に振る。
「……ダメですっ!このままじゃ死んじゃう!俺は死んでほしくないんだ!…貴方が居なくなったら俺…」
そこまで言って口を詰むんだ。
彼の瞳から涙が伝っていたからだ。
「…高宮さん」
俺は涙を指で拭いた。
そして、
「ちょっと待ってて下さいね。…応急措置しますから。…これでも血が止まらなかった場合、救急車呼びますからね」
大事な事を述べ、包帯を探しに救急箱の入っている棚へ急いだ。